前記事で分析していなかったブロックとサーブについてチャートを作成しましたので、追加します。下のチャートがそれです。
横軸がサーブ効果率、縦軸がブロック効果率、そしてバブルサイズをアタック効果率としました。アタック効果率は別のチャートの横軸でも使用していますので、再登場と言いますか、気にする方は「重複している」と思われるかもしれません。別記事でも改めて説明する予定ですが、私がバブルチャートを多用する理由は1枚のチャートに多めの複数の情報を盛り込むことができる点です。バレーボールに限らず、その「複数の情報」が互いに関連したり、影響し合ったりすることが多々あります。互いに関係する複数の情報を1枚のチャートに1枚にまとめることで、「起きている出来事の解釈」が容易になることがあり、そのためバブルチャートを多用しています。
今回の日中戦の場合、私は直感的に「中国のブロックが効果的だったため、日本のアタック効果率が抑え込まれた」と考えていましたが、下のチャートを見ると中国のブロック効果率はマイナス値を示しており、決して良い状態ではなかったようです。ですので、前記事で述べた通り、日本のアタック効果率が低かったのは中国チームのディグが優れていたためと考えるのが自然なようです。
逆に言えば、日本チームのアタックの軌道が中国チームに読まれた結果ディグされていた、とも考えられます。つまり、中国のディグが良かったのではなく、日本のアタックが単調だったという考え方です。と言いますのは、日本のアタッカーが強打できずにフェイントやプッシュしたときのほうが、むしろ高い確率で得点できていた印象があるからです。もっと意図的にフェイント、プッシュを織り交ぜたほうが相手チームの守備を困難にさせるのでは、と言う考え方もあるかと思います。
次にサーブですが、中国はサーブも良くなかったようですが、それ以上に日本のサーブに問題がありますね。日本チームの伝統的な弱点として「選手の身長の低さ」が挙げられ、如何ともしがたい問題なのですが、それだけに身長がハンデになりにくい「サーブ」や「ディグ」を強みにしなければ、日本に勝ち目はありません。しかし現状では強みどころか、「サーブ」や「ディグ」が弱点になってしまっています。これでは「海外の高さにやられた!」というお決まりの言い訳はできませんね。
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