[バレーボールデータ分析]VNL2023 男子日本vsスロベニア戦分析[Best4達成おめでとう!引き続きどん欲に!]

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  素晴らしい!日本男子、目標達成!Best4入りです!パチパチパチ。

  映像はまだ見ていません。今晩のBS放送を待とうと思っています。

  むしろ、本ブログ自慢(笑)のチャートをみることで、試合の状況が目に浮かんできます。

  ☆ 誰が頑張ったのか?
  ☆ 彼は絶好調だったのか、ど根性で頑張ったのか?
  ☆ チームとして合理的な戦術が取られたのか?

などなど。

  では、前置きはこの辺にして、チャートを見ていきましょう。「アタック効果率」等の用語については以前の記事を参照してください。

日本vsスロベニア戦:両チームのパフォーマンス比較分析

  まずはチームとしての総力の比較です。最初は得点力です。

  アタック効果率(Attack Efficiency)・総アタック打数(Attack Total_sum)ともに日本チームが上回っています。従って、チームの総得点でも日本チームが16点上回り、圧倒しています。

  次に守備ですが、レセプション効果率(Reception Efficiency)日本はやや下回りましたが、ディグで挽回し、五分五分といった所です。

  次にサーブとブロックです。バブルが重なっていますが、例によって、凡例をクリックして解消できますので、よろしくお願いいたします。

  サーブ(Serve Efficiency)・ブロック(Block Efficiency)ともに、わずかながら、日本が上回りました。

  以上から、「今回の試合では日本が攻撃力でスロベニアを上回った」。とサマリして良さそうです。

日本vsスロベニア戦:選手別のパフォーマンス比較分析

得点力

  攻撃力(得点力)でこの試合をモノにした日本ですが、その功労者は誰だったのでしょう?下のチャートからその答えは明らか。石川キャプテンです。何と一人で27得点!しかも現在、ベストスコアラー、ベストアタッカー部門トップです!

  このバブルの並びが素晴らしいですね。きれいに右上がりに並んでいます。これぞ科学的戦術に基づくデータバレーです。本ブログ読者の皆様なら説明するまでもなくお分かりと思いますが、これは「アタック効果率の高い選手により多くのトスを供給することで、チームとしてより短時間で多くの得点を獲得、結果として勝率を高める」優れた戦術なのです。いたってシンプルなロジックなのですが、これが実践できない謎のチームも存在するのです💦

  対するスロベニアチーム各選手の得点力チャートを掲載します。

  戦前の予想通り、17、18、19番のOH3名が攻撃の中心になっていますが、この日2番のMBも12得点と活躍しました。しかし、裏返して言えば、17、18、19番のOH3名が本来の力を発揮できなかったとも言えます。

守備力

  次に守備力です。下が日本チーム各選手がこの日見せた守備力パフォーマンスです。相変わらずリベロの山本選手、素晴らしいですね。現在ベストディガー部門3位です。また、彼のチームをメンタルで支える役割も見逃すことのできない点と思っています。

  私はスポーツの試合観戦をしていて、応援しているチーム(典型的には日本のナショナルチーム)が苦しい状況に追い込まれると息苦しい気分になります。2023WBC(World BaseBall Classic)の準決勝メキシコ戦、決勝のアメリカ戦も選手らが乗り越えてくれましたが、プレッシャーかかる厳しい試合でした。私も見ていて、身をよじらせながら応援していました(笑)。

  近年の日本人アスリートは肝が据わっているのか、重いプレッシャーに打ち勝つ術を持っているように見えます。しかし、90年代頃だったでしょうか、しっかりしたデータがあるわけではないので、「私の感想に過ぎない」と言えばそれまでなのですが、日本人アスリートがとにかくプレッシャーに弱かった時代があった記憶があります。そのせいか、私は今でも日本人チームが劣勢に立つと「あぁ、ダ、ダメだぁぁ。。」と弱気になります(笑)。しかし、昨今の日本人アスリートはそんな苦境を乗り超えてくれるので、本当に感動します。今時、少なくなりましたが「近頃の若造は。。」とか、高齢元アスリートが偉そうに意見しているとイラっとします(笑)。

  日本代表と言う、アスリートの中でもひときわ重いプレッシャーを背負いながら戦うアスリートは、メンタルのコントロールが非常に重要です。チームスポーツにおいては、「自分だけしっかりしてれば」良いってものではありません。主力選手のさりげない仕草、例えば「アタックを失敗して一瞬下を向く」などが続くとチーム全体がナーバスになったりします。そんな時、山本選手のように、いつでもチームに笑顔を届ける存在は貴重です。山本選手が笑えば、石川キャプテンがつられて笑い、チーム全体に笑顔が伝染する、そんな重要な役割を山本選手が担っているような気がしています。

  次にスロベニアチーム各選手の守備力パフォーマンスです。両者を比較してみましょう。

  ディグ効果率(Dig Efficiency)の40%ラインを基準に比べると分かりやすいですが、日本人選手のディグの良さが際立っていますね。

  さて、次はいよいよ準決勝戦、明日22日深夜、よりによって世界ランキング1位のポーランドが相手です。

  「世界ランキング1位のポーランド戦では戦力を温存し、銅メダルを狙う」という考え方もあるでしょう。しかし、3位決定戦に登場するのは「世界ランキング2位のイタリア」又は「世界ランキング3位の米国」です。となると、「銅メダル狙い」は果たして妥当な戦術なのでしょうか?

  今の日本が「ポーランドに勝利する確率」「イタリアに勝利する確率」「米国に勝利する確率」いずれも同等と思われます。であれば最後の2戦は手抜き無しの真剣勝負で臨むことが最も優れた戦術と思われます。是非、この選択肢で臨み、素晴らしい試合を見せて欲しいですね!

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