[バレーボールデータ分析]VNL2023 日本vsドミニカ共和国戦

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  まずは、バレーボール女子日本代表初戦ドミニカ戦(2023.05.30)を振り返ります。

  まず、バブルチャートでドミニカ戦における日本女子の攻撃パフォーマンスを見てみましょう。このバブルチャートは今後多用しますのでチャートの解説も兼ねて説明させていただきます。まずは、日本の攻撃パフォーマンスです。

  チャートの横軸はアタック効果率(Attack Efficiency:%)、縦軸はアタック打数を各選手別にプロットしています。バブルサイズは各選手の総得点(スパイク+ブロック+サーブ)を表しています。各バブル上に総得点値と下に選手の背番号(<>で囲んだ数値)を表示しています。

  バブルサイズをを見ればその試合における各選手の貢献度が一目瞭然で分かります。この日の試合では古賀キャプテンが24得点と文字通りチームを牽引しています。ちなみにVNL2023公式WEBでは、古賀キャプテンの名前が「Nishida Sarina」になってますね。主催者FIVB(国際バレーボール連盟)には本名で登録するルールがあるのでしょうか?

  バブルサイズがブロックとサーブを含む総得点なのに横軸・縦軸がアタック関係にフォーカスしている理由は、一般的にアタック得点が、総得点に占める割合が最も大きいからです。アタック得点は、概ね横軸の値(アタック効果率)と縦軸の値(アタック打数)を掛けた値に近くなります。このあたりの細かい話やバブルチャートの考え方については、また追々説明させていただきます。また、そもそも「何故バブルチャートなのか?」についても後日説明させていただきます。

  次にディフェンス面での各選手の貢献度を見るべく、下のバブルチャートを見ていきましょう。

  こちらのチャートでは、横軸にレセプション効果率、縦軸にディグ効果率を示しています。バブルサイズはレセプションとディグの成功数の合計を表しています。ですので、一見してディフェンス面の主力選手が分かります。言うまでもなくリベロの西村選手、そしてオールラウンダーとして注目を集めている林選手の活躍が際立っています。

  ちなみに井上選手のバブルの位置が横軸方向でマイナス側にありますが、これはレセプション成功数より、失敗数のほうが大きいことを意味しています。もちろん、この日「たまたま」の結果と考えますので、あまりネガティブに捉えるべきではないでしょう。また、話は変わりますが、私は攻撃面で彼女の存在に大いに期待しています。

  また、関選手と古賀選手[グラフ上Nishida選手ですが(笑)]と関選手が横軸方向でゼロの位置にプロットされていますが、それぞれ意味が違います。関選手は基本的にレセプションしませんので、そもそもレセプション効果率の概念が当てはまりません。このような場合、便宜的に「レセプション効果率=0」としてプロットしています。今後このチャートにミドルブロッカの選手が登場することもあるかと思いますが、その場合も同様の扱いになります。

  なお古賀選手も「レセプション効果率=0」になっていますが、これは実際レセプション成功数と失敗数が同数だったためです。

  一方、ドミニカの各選手の攻撃パフォーマンスは下図の通りです。

  ドミニカチームの分析で興味深いのは攻撃面より、守備面です。下のチャートがドミニカ各選手の守備面の結果ですが、非常に面白いことに「レセプション効果率=0」または非常に低い値になっていることです。これは日本チームが如何にドミニカチームをサーブで崩していたかを示すものです。

  さて、現時点でクロアチア戦、ブルガリア戦を含め3連勝の日本ですが、今日夜の中国戦が大きな山になります。ですので、次の記事では中国チームの概要に触れるべく、中国が強豪ブラジルをフルセットで破った試合を見てみたいと思います。

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