[バレーボールデータ分析]VNL2023男子 オランダ戦力分析[本日7/7対戦に先立って]そして、もう一人のキャプテン考察

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  本日の対戦相手オランダは今大会5勝5敗で8位、9戦全勝で1位の日本から見れば決して怖い相手ではないはずです。しかし、現時点で2勝8敗で14位の中国に日本は去る7月4日、大苦戦を強いられています。

  またバレーボールファンには嫌な記憶があります。ちょうど1年前のVNLで日本女子は8戦全勝という信じられない快進撃を見せました。しかしそのあと5戦全敗、これもまた信じられない結果に終わりました。今期の女子代表に「影」を感じるのはそのせいでしょうか。

  まさか勢いに乗る男子代表がそんな悲劇の再現を演じるとは思いません。しかし中国戦の大苦戦を思うと、何があっても不思議ではない。決して気を緩めることなく最後まで戦い抜いて欲しいものです。いちファンの立場ですがそんな願いを込めてオランダ戦力を分析します。

オランダ戦力の対日本チーム比較分析

得点力について

  下は、これまで10試合のデータからのオランダチーム各選手の戦力を示すチャートです。まずは得点力。14番のオポジットの選手にトスが集まっているのが分かります。下の守備力チャートからわかるように、レセプションはほとんど参加していないようですので、『サーブで狙って潰す戦術』は取れないようです。しかしトスが集中していることから、ブロックで重点マークすることで抑え込めそうです。

  同様に下がこれまで9試合の累計データから日本チーム各選手の得点力を示すチャートです。例によって、バブルの重なりは凡例をクリックして解消できますので、よろしくお願いいたします。

  いやー、今大会の男子代表はチャートを見るたびに感心してしまいますね。アタック効果率(Attack Efficiency)の40%のラインを基準にオランダと比較すると分かりやすいですが、日本チーム選手のアタック効果率は全体にオランダを上回っています。

  西田選手が今一つ不調です。先発は宮浦選手でしょうか?しかし、得点力の比較からは、さほど慎重になる必要は無いように見えます。この試合を西田選手復調のきっかけにするという考え方も支持できます。

守備力について

  次にこれまで10試合のデータからのオランダチーム各選手の守備力を示すチャートです。

  比較のため、これまで9試合の累計データから日本チームの同様のチャートを掲載します。

  

  この比較でも、さすが全勝の日本!その強さの裏付けが見て取れます。横軸(Recption Efficiency)では20%のラインを基準に、縦軸(Dig Efficiency)では40%のラインを基準に比較すると分かりやすいですが、日本人選手はレセプションでもディグでもオランダを上回っています。

  しかも、やけにバブルの位置が互いに接近していますね。あくまで想像ですが、守備練習時に互いに学び合いができているのかもしれませんね。アドバイスしたり、アドバイスを求めたりする良い関係ができているのでは?と感じさせます。

  石川キャプテンのさわやかな笑顔が印象的な日本男子代表ですが、筆者は「笑顔の発信源はリベロの山本選手では?」と推測しています。

  いつの試合だったか覚えていませんが、山本選手が(試合後だったかな?)対戦相手の選手に微笑みかけてた、というか、ふざけて笑いを誘おうとしているシーンを見ました。こういうキャラの選手が一人いると、チーム全体が明るくなります。山本選手につられて他の選手も笑顔になり、選手と選手の間の壁がスコッと取り払われます。

  選手一人ひとりのスキルの高さもさることながら、山本選手と言う「もう一人のキャプテン」の存在が、現日本男子代表の快進撃を支えていると思えます。

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